全国発酵食品サミットin横手において
10月22日秋田ふるさと村のドーム劇場で
東京農大名誉教授の小泉武夫先生による基調講演が緊急報告として開催された
テーマは「こうじ菌のユネスコ無形文化遺産登録の経緯」
日本政府の多くの審議委員となっている小泉氏だからこその
今回の緊急報告は大変興味深かった
日本のこうじ菌は日本特有の物
日本ではそのこうじ菌を使用して日本酒や焼酎、泡盛、味醂などができる
東南アジアの麹文化圏でも麹菌を使用するが
それはクモノスカビ由来の物だ
中国、韓国、台湾、タイ,インドネシア、フィリピンなど
全てがクモノスカビ由来の餅麹で作られている
日本ではこうじ菌で
日本酒、醤油、味噌、味醂、食酢、などが作られている
これは黄麹菌と言われるものだ
焼酎や泡盛は黄麹菌や黒麹菌が使われている
黄麹菌は アスペルギルス オリゼー
黒麹菌は アスペルギルス オリゼー リューキュウエンシス
平成18年に日本醸造学会は
日本特有のこうじ菌を我が国の国菌に認定すると発表した
当初、日本酒を世界遺産に登録できないかとの話があったが
和食を世界遺産に登録するときに日本酒も含めての登録だったので
その方向では無理です
但し日本特有のこうじ菌を使用した酒類(日本酒、焼酎、泡盛、味醂)
で提案すれば可能性があるだろうと進言してきた
数多くの審議を重ねて、文化庁も含め一本化ができたので
2年後の2024年ユネスコ世界遺産登録が楽しみであるとおっしゃっていた
午後は小泉先生とゲストの檀ふみさんと阿川佐和子さんによる
発酵わくわく対談
この3人は年に1〜2回は食事をする間柄だそう
地酒と発酵つまみを食べながら対談する楽しい座談会
まさに息の合う3人だからこその居酒屋対談のようで大変面白かった
つまみで興味深かったのは徳山酢の鮒寿司
余りの旨さに2人のゲストは驚くほど
会場には徳山酢のご主人の徳山さんもお越しになっておられた